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この第九を聴け!!

この第九を聴け!!

私が小学校6年生の時購入したレコード



当店店主はワインとクラシック音楽に造詣が深い。

そんな私から・・・。





年末に第9。

私はあまりこの現象を肯定はしていない。

しかし第9でクラシック音楽を身近に感じて頂きたい。



ベートーヴェンの第9の演奏は無数にある。

第5番と並び人気だ。

第9は交響曲に新たな息吹を吹き込んだ名作である。

万国の指揮者が指揮をし世界中のオケが演奏をしている。

ですが、やはりドイツ人の指揮者が素晴らしい。

巨匠フルトヴェングラーの名演である。



レコード鑑賞がおすすめ。

特にモノラル録音はレコードが最高である。

1951年7月29日、バイロイト祝祭劇場でのライブ録音。

まさに、神がかっている。

この演奏をフルトヴェングラー最高の1枚と評する人は多い。

私もそう確信している1人である。



現在の指揮者では限りなく演奏不可能であると思う。

今の指揮者ではこの手の演奏は出来ないのである。



歌手陣もまた素晴らしい。

特にソプラノのシュヴァルツコップは価値がある。

フルトヴェングラーのお気に入りであるエーデルマンも期待に応えている。



精神の極み、幻想的なカオスから旋律が誕生し苦難と絶望を乗り越える。

第1、第2次世界大戦という死を現実的に見たドイツ人の指揮者。

両大戦とも敗戦をし苦難からのスタートである。

父親は著名な考古学者であり特別な教育を受けたフルトヴェングラー。

幼少から作曲にその才能を発揮し恋にも敏感であった。

順風な人生もナチスによって奪われ利用された。

やはりヒトラーとゲッペルスのコンビは最強最悪であった。

戦争末期はゲシュタポに命を狙われ、コンサート後にスイスへ脱出。

数々のユダヤ人音楽家を救いながらも戦後は誤解されアメリカで批判の嵐に晒された。

しかし裁判で無罪を勝ち取り楽壇復帰。

折りしも、ワーグナー家とヒトラーの近い関係から戦後中断だれていたバイロイト音楽祭が開催。

楽劇の前に演奏された第9である。



ワーグナーが尊敬していたベートーヴェン。

第9は楽劇の前に唯一許された尊い作品である。

また祝祭劇場は当時、大部分が木造だったので,独自の温もりを感じる響きである。



クラシック音楽は、作品の時代背景や演奏家が置かれていた環境を知ることでより聴きやすくなります。



★ ベートーヴェン作曲  

  交響曲第9番 ニ短調

 

  ヴィルヘルム・フルトヴェングラー指揮

  バイロイト祝祭管弦楽団及び合唱団

  エリザベート・シュヴァルツコップ 

  エリザベート・ヘンゲン

  ハンス・ホップ

  オットー・エーデルマン

1951年7月29日 ライブ録音



最高の第9である。



評価:★★★★★

音質:★★★★(モノラルとしては)

感動度:★★★★★

一言第9ならこれがいい。

最後に一言絶対に聴け!!



2022年12月30日

最終更新日:2022-12-30