ワインのある生活だからこそクラシック音楽をご紹介致します。
ブルックナーの大曲にブルゴーニュは合う。
リンツ近郊で生まれたブルックナー。
クラシック音楽史上重要な位置にいる。
交響曲造りの職人として8曲と未完の大作1曲で計9曲を残している。
(交響曲以外の作品も素晴らしい、特に宗教曲!!
テ・デウムは世俗の汚れた気持ちを浄化してくれる。)
この作曲家が、もしもシンフォニーを残していなかったら、現在のコンサート・プログラムは寂しい限りだ。
モーツァルトともベートーヴェンとも全く違う。
やはり、ブルックナーの作品は空間音楽である。
響きはワーグナーだね、と言うワグネリアンも多数いる。
ワグネリアンらしい考えだ。
私にはワーグナーの楽劇音楽を含めた作品とはまるで対極に感じる。
青春期から、ブルックナー信奉者の私。
第8番は、セルジュ・チェリビダッケの指揮で初めて聴いた。
世俗の時間が止まりブルックナーの音楽だけが永遠に響く作品には驚いた。
弦楽器のトレモロから、言い換えればカオスから誕生する作品。
とても神秘的で宇宙に通じる。
ビックバンはこのようにして起こったのかと錯覚してしまう。
しかし、現在では後期ロマン派の最高傑作も当時は演奏不能とされた。
ここで押し通せない純朴なブルックナー。
改訂に努め、せっかくの革新的部分のみ排除し初演。
ブラームスなども列席するムジークフェライン大ホールでの初演は大成功。
この初演に立ち会ったヨーゼフ1世や有名作曲家を含め聴衆がどうのように感じたのか。
シューベルトの後継者に感じたのか・・・・。
それともハプスブルク帝国の音楽家と位置されたのか考えると興味の尽きない場面である。
ブルゴーニュの飲み頃。
やはり別格だ・・・。
★ 2012 ボーヌ 1級畑 レ サン ヴィーニュ
ロイス デュフルール
当店販売価格¥11900(税込)
この造り手で感じる純朴さ。
時間がゆっくりと流れていた時代。
こんなブルゴーニュかなと思う。
とても稀有で有り難い存在だ。
★ アントン・ブルックナー
交響曲第8番 ハ短調
カルロ・マリアジュリーニ 指揮
ウィーン・フィル
黄金のマリアージュだね。
2019年10月13日
最終更新日:2019-10-13