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書籍:フルトヴェングラーとカラヤン

書籍:フルトヴェングラーとカラヤン



毎月、数多くの書籍を乱読する私。

タイトルから興味が沸く場合や趣味から派生して購入する場合。

また、暇潰しに購入する場合と様々です。

そんな乱読人間の私が、ご推薦するのは指揮者。





★ フルトヴェングラーとカラヤン

  小川榮太郎 著  

  啓文社書房




フルトヴェングラーが死去して65年。

しかし日本を含め熱狂的なファンは多い。

私も小学生の頃から既に30年以上熱烈愛好家である。

物質的に乏しかったあの時代だから豊かな精神であった。

間違った方向から戦争を引き起こしたドイツ。

そのドイツを離れては音楽活動ができなかったフルトヴェングラー。

その点、現在は名前が僅かに残るトスカニーニとは違う。

彼は祖国を去りアメリカで活動。



フルトヴェングラーが亡くなり資料は出尽くす。

ですから様々な見解が入り乱れている。

この書籍も主観が強烈でした・・・・。

読みながら疑心暗鬼になり次ページに進む。

著者は私と同じくフルトヴェングラーを愛する同志。

愛する気持ちは伝わります。



対してカラヤンさん・・・。

フォンが付く貴族なお方。

見てみ、あの横顔!!

よほど自信があるのか映像は横顔だらけ・・・。



ナチスの堂々とした党員は有名。

ヒトラー臨席オペラでの指揮で稚拙な指揮。

ボッケルマンが酔っていたのはご愛嬌。

ヒトラーに嫌われ結果戦後救われる。

有名なレッグに評価され活動。

自身が帝王になると捨て去る技。

ベルリン・フィルの指揮実績が乏しいが運が味方。

大成を成すには運が大切なのだ。

しかし晩年にベルリン・フィルと関係が悪化。

契約書の内容はフルトヴェングラーより格段子供扱いであった。

契約書はしっかり読ん下さい。楽譜もカラヤンさん!!

寂しき音楽家でなはくビジネスマン。

クラシック音楽を芸術からコーラに落とした男。

しかし懐は大いに豊かになったカラヤンさん。

指揮棒1本で子孫にまで豊かな富を築く。

正に資本主義の権化。

芸術は資本主義とは別の次元だと思う。



2019年7月21日

最終更新日:2019-07-21