当店店主はワインとクラシック音楽に造詣が深い。
そんな私から一人の音楽家をご紹介致します。
後期ロマン派を代表する作曲家リヒャルト・シュトラウス。
隆盛を極めたロマン派最後に大きな花を咲かせた。
特質としてリストを祖とする交響詩の正統な後継者。
交響詩に死と変容やドン・ファンそしてティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずらが有名。
そして斬新なオペラも多く残す。
サロメは現在でもその斬新さは凄い。
そしてホーフマンスタールと蜜月から生まれた
薔薇の騎士、エレクトラは重要なオペラ作品である。
父親がホルンの名手である事からホルン協奏曲は傑作。
また彼は指揮者としても有名。
簡素な身振りからフォルティッシモを引き出す。
そんなカリスマ的指揮者の面も持ちます。
そんな天才中の天才の人生は多難であった。
彼が生まれたのはバイエルン王国の時代。
そして第一、二大戦、終戦があり翻弄される。
息子の嫁がユダヤ人でありナチス政権下では苦労。
また財産も二度失うなど精神面、財政面でダメージを受けた。
戦後、喪失感の中から4つの最後の歌を作曲。
これは、ドイツ・リートの最高傑作である。
私的にはシューベルトの冬の旅と並ぶかそれ以上。
最初は交響詩からがお勧めです。
★ ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら
気分により遊び回る主人公。
周囲の動揺や迷惑を感じないティル。
そして最後は・・・。
とドイツの古くからの物語から・・・。
★ ドン・ファン
私この作品が好き。
理想の女性を求めて彷徨う。
だらしなく下品な男ではない。
それよりも品を備え格調高い・・・。
シュトラウスは決して過度にならない実にわきまえた作曲家。
彼はドイツ人の典型的な人物なのかもしれない。
★ 死と変容
これは、交響詩の最高傑作と断言できる。
シュトラウス自身の病気体験からの生の作品。
これは、必ず聴きたまえ。
ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮
ベルリン・フィル
カラヤンが指揮したリヒャルト・シュトラウスは絶品。
アンチカラヤンの私でも感激する。
同じ時代を生きた彼だからの演奏。
また、彼が指揮した薔薇の騎士は評価の高い名演です。
今夜はクラシック音楽を鑑賞して下さい。
2019年4月13日
静岡県 藤枝市 ワイン専門店
最終更新日:2019-04-13