今回は指揮者編。
シェフに例えられ腕前は各々違う・・・。
指揮者の歴史は意外と浅い。
昔は大きな棒などでリズムを刻んでいた。
現在の指揮者の原型はメンデルスゾーンだと言われています。
Aさん:ワインとクラシックに造詣が深い教養人。
店主:幼少期からヴァイオリンを習い志す、愛器は1850年製ニコラ・ヴィヨーム。
百戦錬磨のソムリエ。
店主:私はフルトヴェングラーが一番です。
デーモニッシュな響きは彼特有の現象。
Aさん:私はカルロス・クライバーが好きです。
エーリッヒを父に持つサラブレッド。
エーリッヒの膨大な資料が息子であるカルロスに渡った。
これは最大の遺産ですよ。
店主:わかります。
カルロス・クライバーは研究を重ね緻密に構築する。
それはエーリッヒがあってこそです。
最近はエリアフ・インバルも好きです。
マーラー・ブームを牽引した実績があります。
ですが当時はまだ私は若く理解できなかった。
Aさん:マーラーは難しい。
しかし立派だと思う・・・。
苦悩しながらも当時は人気指揮者。
作曲しても評価はされなかった。
しかし信念から作曲。
今では頻繁に演奏されるその作品。
店主:私はカラヤンは嫌いです。
しかしキーシンと共演したチャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番。
あれは素晴らしかった。
カラヤン最晩年・・・。
若きキーシンを老指揮者がやさしく包み込む。
鑑賞しながら涙がぽたぽた落ちた。
Aさん:チャイコのピアノ協奏曲ならトスカニーニとホロヴィッツは凄い。
指揮者+オケ対ソリストの構図。
火花散る演奏です。
店主:あっあれ凄いですね。
トスカニーニの娘婿のホロヴィッツ。
あの手の演奏は今は皆無です。
同じ作品でチェリビダッケとバレンボイムは奇演。
車工場で演奏したのが印象的。
Aさん:バレンボイムはピアニストより今では指揮者。
店主:私は東京芸術劇場で聴きました。
音楽に対して真摯な態度で感銘を受けました。
Aさん:クラシック音楽は演奏家の解釈が面白い。
店主:そうなんですよね。
ワインも同じブルゴーニュでも造り手が違うと味わいも違う。
それこそ同じドメーヌでもヴィンテージで違う。
クラシック音楽もまさにそれです。
Aさん:同じ文化ですからね。
2018年8月30日
静岡県 藤枝市 ワイン専門店
最終更新日:2018-08-30