お蔭様でワイン専門店ピノ ノワールは11年。
Dさん:当店通い歴10年、公私共にお付き合い。
店主:幼少からヴァイオリンを習い志す、経験豊かなソムリエ。
ヴィルヘルム・フルトヴェングラー。
私が尊敬するドイツの指揮者。
もう30年以上聴いている。
私のクラシック音楽の原点です。
そんな巨匠について対談。
店主:没後64年。
ですが今も人気の指揮者です。
書籍にCD、レコードが発売されている。
Dさん:驚くべき事。
現役のプレイヤーでもCDを販売し続ける事は難しい。
それを考慮すると驚きだね。
店主:1886年生まれ1954年死去。
ですから第1、2次世界大戦を生き抜いた。
時代を背負いながら指揮・・・。
まさにドイツの苦悩を背負いました。
Dさん:聴衆を惹きつけるよね。
やはりドイツ系が中心。
店主:そうです。
特にベートーヴェンは素晴らしい。
交響曲第5番ハ短調、通称、運命。
1947年5月27日のライブ録音。
これは絶品、ベートーヴェンはこうじゃないと。
Dさん:朝比奈隆氏も真似てますよね。
店主:あの時代の響ですよね。
ベームだってアインザッツは不揃い。
清潔な音は面白味に欠けます。
カラヤンが来日した時にN響だかを指揮し揃ったアインザッツにダメだしをした。
あのカラヤンですらそうです。
Dさん:フルトヴェングラーを批判する人もいる。
店主:先日、某高校の音楽の先生と会話。
フルトヴェングラーは楽譜に忠実ではないと批判していました。
生粋のドイツ人で教養ある家系のフルトヴェングラーに対してです。
楽譜に忠実って、教師らしい発言で面白かった。
では、あなたの授業は生徒が生き生きしていますかって。
私の記憶だと音楽の授業は退屈だった。
しかしヴァイオリンの個人レッスンを楽しかった。
この違いはと問いたいです。
Dさん:感性を大切にする先生だと目が輝くよね。
店主:そうなんです。
別に批判したい訳ではないので本題へ。
フルトヴェングラーと同時代の作品も素晴らしい。
やはり同じ時代の空気なんですよね。
ヒンデミット、プフィッツナーとか・・・。
Dさん:過去の作品はある意味、回想的。
しかし同世代はリアルだからね。
2018年8月27日
静岡県 藤枝市 ワイン専門店
最終更新日:2018-08-27