トップ > Pick up > 対談:常連様と日常会話

対談:常連様と日常会話

対談:常連様と日常会話




お蔭様でワイン専門店ピノ ノワールは11年。




Dさん:当店通い11年の最古参、偉大な常連様。

店主:ヴァイオリンを習い志す。経験豊かなソムリエ。




店主:サイモン・ラトル指揮でマーラーの交響曲第6番。

ベルリン・フィルと本拠地、最後の演奏。

素晴らしかったです・・・。

Dさん:得意としていたよね。

マーラー・・・をさ。

店主:首席指揮者に就任した時、初めて指揮したのも交響曲第6番 イ短調。

これは意図的でもあるし得意でもある証。

マーラーが幸せに包まれていた充実期の作品です。

Dさん:その割に副題はTiagische・・・・。

悲劇的・・・。

彼って暗いイメージがある。

店主:彼の生い立ちもあります。

幼い頃に兄弟を亡くし、死を直視。

またユダヤ人としての苦悩。

ウィーン・フィルの指揮者就任に伴い改宗。

しかし差別の目・・・。

Dさん:才能は指揮者としても作曲家としてもある。

理解されないからね。

店主:ラトル最後の指揮とワイン。

素晴らしいマリアージュでした。

ニューヨーク州のメルロー。

造り手はウォルファーです。

ロングアイランド島のハンプトンズ。

高級避暑地に構えています。

Dさん:以前、ロゼを頂いたけど旨かった。

店主:ジロンド河右岸を彷彿させるメルロー。

土っぽさに鉄を感じます。

熟成すればシルキーな口当たりで官能的になります。

価格は¥4,679(税込)です。

Dさん:意外と安いね。

有名ボルドーと比べて思う。

ここに通って11年・・・。

あの頃はワイン専門店と酒類問屋もやってた。

長く常連やってるのはワインの知識に惚れたから。

店主:その言葉を励みにがんばっています。

酒類問屋は曽祖父から約100年以上続きました。

市内にあった問屋は全て廃業・・・。

弊社はキリンの特約店でもう一社がアサヒの特約店でした。

時代の進みかたは残酷でもあるし希望もある。

そう捉えております。

ですから現在はワイン専門店のみで勝負しています。



2018年7月16日

静岡県 藤枝市 ワイン専門店

最終更新日:2018-07-16