Aさん:当店常連様ワインとクラシック音楽好き。
店主:若い頃ヴァイオリンを習い志した。通称ピノさん。
Aさん:ブラームスのレクイエムいいね。
店主:レクイエムは珠玉揃いです。
モーツァルト、ブラームスやヴェルディ、フォーレ他。
特にブラームスのドイツ・レクイエムを愛しています。
私が死んだ時に流してくれと・・・。
Aさん:そこまで!!
店主:ルターがドイツ語に訳した新約・旧約の聖書からとられた作品。
特に「なぜなら、すべての肉体は草のようなものであり」は素晴らしい。
2回主題が繰り返され、その都度、言葉の意味を知る。
第3曲「主よ、知らしめたまえ」はバリトンが入る。
ブラームスでしか表現できない濃淡ある色彩。
バリトンの深みがより背景を描写。
そして第6曲「われらここには、とこしえの地なくして」
生粋の日本人の私でも涙が溢れる。
この作品の最高潮であり完成度が高く極めて芸術的。
Aさん:おすすめ音源は?
店主:私は1978年3月22日ザツルブルク祝祭大劇場でのライブ録音。
ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮ベルリン・フィルがお勧めです。
これは全く別次元の演奏。
カラヤンが充実していた時期に重なります。
また、ホセ・ヴァン・ダムの威厳ある声は稀有。
Aさん:フルトヴェングラーからの呪縛から解放されたしね。
店主:そうれも大きいと思います。
先日、ヴェルザー=メスト指揮、クリーヴランド管弦楽団で鑑賞。
期待外れでした・・・。
Aさん:クリーヴランドはジョージ・セルに鍛え上げられサウンドに定評があるでしょ?
店主:それは、もう昔かもしれません。
音に深みはなく表現力も乏しかった。
これは、オケではなく指揮者に問題があると思います。
Aさん:メストはドイツ物も得意だが、物足りなさがあるよね。
店主:オペラも指揮をするし一見器用ですがね・・・。
そう言えば、クレンペラーの演奏も哲学的でいいですよ。
レクイエムはブラームス初期の作品なのに完成度は高い。
Aさん:モーツァルトは未完だったが最後の作品。
店主:そう考えると面白いですね。
詳細は【クリック】2018年2月18日
最終更新日:2016-10-27