ベートーヴェン最後のシンフォニー。それが第9番。
交響曲史上最高峰に君臨する。
当時の常識を覆し新たな境地を開拓。
難聴を抱えながらも世界の理想へ願を込めた。
そして大曲ミサ・ソレムニスの理念をも併せ持つ。
シンフォニストの私は様々な音源を所有。
その中からおすすめ音源をご紹介致します。
ドイツを代表する指揮者フルトヴェングラー。
彼の伝説的名演が所謂バイロイト盤。
1951年7月29日のライブ録音だ。
この演奏は、はっきりと神掛かっている。
特に第1楽章は生々しくベートーヴェンが迫る。
実は第9は第1楽章が素晴らしいのだ。
第2楽章は、第7番のように激しい。
が、ベートーヴェンにしてはある意味凡庸。
これがフルトヴェングラーの手に掛かると一変する。
有機的で躍動的な素晴らしいスケルツォになるのである。
第3楽章は、ベートーヴェンらしい美しい楽章。
気難しいのが彼ではない、美しさは随一です。
フルヴェンのアダージョを聴くともう他は聴けない。
終楽章は、これが最高傑作の所以であろう。
お互いが問い掛けながら進行する。
330小節の長大なフェルマータの願いは永遠だ。
シュワルツコップをはじめ当時一流の歌手陣。
それらを巧みにリードしコーダを向かえる。
コーダはフルトヴェングラーの熱気が最高潮に届く。
もはや感動などという言葉は安すぎる程に貴重な体験。
このライブのバイエルン放送音源。
ですが演奏は明らかに違う。
どちらかがゲネプロでどちらかが本番となる。
ウォルター・レッグ亡き後、真相は迷宮入りか!!
私は前者に慣れ親しんでいる。
また前者が本番由来の緊張感があるのは確かである。
詳細は【クリック】2016年12月28日
最終更新日:2016-12-28