ワイン専門店ピノ ノワールからオペラをご紹介。
ベートーヴェンのオペラはあまり人気がない。
彼唯一のオペラ フィデリオ。
初演時の政情が大きく人気を左右した。
ウィーンになだれ込んだフランス兵。
本来の観客であったウィーンの裕福な人達は逃亡。
この傑作は、そうして不評に終わった。
しかし、何故だか今でもあまり人気がない。
ミラノ・スカラ座2014/15シーズン開幕公演。
フィデリオ。
最高であった。
序曲にレオノーレ第2番を採用。
これは、フィデリオ序曲にして頂きたかった・・・。
演出も素晴らしかった。
ベートーヴェンは時代を加味して台本を選んだのか。
と議論の多いオペラ。
刑務所から男性に扮したレオノーレが夫を解放する。
普通では考えられない設定ながらオペラでは普通。
演出を楽しみにしている聴衆も多い。
アイロンを掛けながらのマルェリーネ。
気を引きたいヤキーノとのコミカルな場面。
舞台は16世紀。
それを、そのまま演出しないのが素晴らしい。
バレンボイムは地味な指揮者ですが演奏はなかなかだ。
マルツェリーネ、レオノーレ、ロッコの三重唱。
お互いの感情が微妙にずれていてもそれを自然と聴かす。
聴き所は第2幕。
所長から開放された、喜びが爆発。
2/2拍子のプレスト・モルトで気分は高揚。
全員の歓喜の合唱で幕を閉じる。
オペラとしては時間も丁度いい。
随所にベートーヴェン節を楽しめます。
おすすめ度:★★★★★
オペラ一聴きあれ!!
詳細は【クリック】2015年12月27日
最終更新日:2015-10-23