フルウリ ヴェネツィア ジューリア州の白は品質が高い。
それを牽引しているのが間違いなくヴィエ ディ ロマンスだろう。
テロワールと造り手が織り成す味わい。
これにはブルックナーの交響曲第4番「ロマンティック」がいいだろう。
作品に対し指揮者とオケの紡ぐ音楽は最高。
これぞ芸術的マリアージュだろう。
地理的にも面白い北イタリアのフルウリ ヴェネツィア ジューリア州。
一度は訪れたい州である。
アルプスからアドリア海に向かって流れるタリアメント川は清流であろう。
ワインを楽しめば、ここが素晴らしい環境であるとすぐにわかる。
綺麗な味わいで飲み手の心も清められる。
神社でお水を頂いた気分に駆られる。
フリウリの白は大概、どれもおいしい。
フリウラーノ種やピノ・グリージョ、リポッラ・ジアッラなどどれもワクワクさせる。
そして、近年では赤ワインにも注目しなければならないだろう。
レフォスコやスキオッペッティーノやカベルネ・ソーヴィニヨン、メルローと土着品種も含め多彩な顔ぶれだ。
★ 2011 チャンパニス ヴィエリス シャルドネ
アジェンダ・アグリコーラ ヴィエ ディ ロマンス
この綺麗でデリケートな白ワインには、ブルックナーの交響曲第4番がいい。
通称ロマンティックと言われる作品だ。
ブルックナーの作品群の中でも一番ポピュラーで聴きやすい。
彼が最初の成功を収めた作品でありブルックナー60歳手前。故に晩熟型の作曲家となります。
ブルックナー指揮者はチェリビダッケ、シューリヒト、ヨッフム、朝比奈隆などたくさんいます。
私は指揮者が老年になって、「私もそろそろブルックナーでも指揮しようかな」と熟練の境地に立った演奏が大好物。
カレーも二、三日経って深みのでた味わいが好きである。
若く張りのある演奏よりどちらかと言えばイン・テンポ気味でクラシック初心者の方は難しいと感じる演奏。
これが大好物だ。
はっきり言おう、ハンス・クナッパーツブッシュの指揮がいい。
演奏は1955年、ウィーン・フィル。
ウィーン・フィルサウンド全開でとても素晴らしい。
弦楽器の歌い上げる音色。そして品のある金管と、何故だ。何故だ。の素晴らしい演奏です。
最近は、ブルーノ・ワルター指揮でロマンティックを聴く機会が多かったのですが、
コロンビア交響楽団という事もありやはり歌い上げるのは、さすがのワルターでも難しかったのかもしれない。
★ 天上の作曲家
ブルックナー作曲
交響曲第4番変ホ長調 ロマンティック
ハンス・クナッパーツブッシュ 指揮
ウィーン・フィル
1955年4月 録音
2014年5月1日