ワイン専門店ピノ ノワール店主からおすすめ書籍のご案内です。
毎月、数多くの書籍を乱読する私。
タイトルから興味が沸いて購入する場合や、趣味から派生して購入する場合。
また、暇潰しに購入する場合と様々です。
そんな乱読人間の私が、ご推薦する書籍は愛するクラシック音楽の本。
☆ マーラーの交響曲
金聖響
玉木正之 著
講談社現代新書
金聖響さんと玉木正之さんの対談式の本もこれで第3弾となりました。
「ベートーヴェンの交響曲」と「ロマン派の交響曲」は読破して次は新書で「マーラーの交響曲」。
私は、「ベートーヴェンの交響曲」は【読む用】と【保存用】と2冊を買い別々に管理をしています。
クラシック音楽の楽しみ方のひとつは作品背景を徹底的に調べ上げ、よりその作品を理解する。
作曲家の精神状態や人間関係、はたまた経済状態などをわかる範囲で調べる作業は作曲家を超え
1人の人間の生き様を知るようです。
ですから、私自身も考えさせられる事が多くあります。(何せ先人ですから・・・)
マーラーの時代は現在により近く様々な事がわかっています。
そして白黒で写真も残っている。
特質すべきは、楽譜に細かな指示がありハイドンやベートーヴェン等と違います。
この辺りが天候に例えると、晴れたり大雨が降ったり突然に突風が吹くある意味ハチャメチャな
シンフォニーを完成させたマーラーの秘訣かなと感心させられます。
【簡単にマーラーの背景をご紹介】
ユダヤ人(ユダヤ教からカトリックに改宗)、低い身長、近眼、自己中心的な正確、兄弟の死(6人)
知的で美しく18歳年下の奥さんの不倫(これをフロイトに相談)、長女の死、才能豊かな友人の自殺、
死への恐怖とジンクスを信じる(第9のジンクス)、自身は人気指揮者で多忙、等々・・・・
このような事実が詰まった音楽はやはり凄いのだ。
ワイン用語で言えばテロワールを知ればよりそのワインを理解できる。
クラシック音楽とワインの共通点は沢山あり垂直、平行も楽しみ方のひとつです。
2014年3月8日