ワイン専門店ピノ ノワール店主からおすすめ書籍のご案内です。 毎月、数多くの書籍を乱読する私。 タイトルから興味が沸いて購入する場合や、趣味から派生して購入する場合。 また、暇潰しに購入する場合と様々です。 そんな乱読人間の私から、ご推薦する書籍は、 ★ 魔のヴァイオリン 佐々木庸一 著 音楽之友社 ヴァイオリンの魅力はその音色。 そして音色とは別に逸話である。 この書籍は逸話を数多く紹介しています。 呪われた銘器「チェリーニ」の逸話はヴァイオリンが魂を持った楽器だと感じさせる。 また、パガニーニと愛器「カノン砲」との出会いも不思議だ。 何故? カルロ・ベルゴンツィまで賭けてしてしまったのか? 何故? そのタイミングでリヴロンが「カノン砲」を譲り渡したのか? それは、自然の成り行きであって天才演奏家にはその能力に見合った楽器が舞い込む 一例なのかもしれない。 このグァルネリ・デル・ジェズ作の「カノン砲」は現在は遺言によりジェノヴァ博物館に寄贈されています。 盗難も多く、あのイザイは演奏が終わり拍手に答えるために1732製のストラディヴァリをケースに入れ 鍵を掛けて会場に出て戻って来ると盗まれていた。 運良く手元に戻ってくる場合と永遠に戻って来ない場合があります。 イザイのストラディヴァリは後者。 話は脱線しますが、このイザイは、私がヴァイオリン・ソナタの超傑作だと思うフランクの作品を 献呈されています。 この書籍は、まるで吸い寄せられるような内容でおすすめです。 |